まずPCBとは、ポリ塩化ビフェニルの省略であり、ポリ塩化ビフェニル化合物の総称として知られています。このPCBは人工的に作られた主に油状の化学物質になります。
一般的には、電柱に取り付けられている高圧トランスや高圧コンデンサーやキュービクル内のトランスやコンデンサー、照明器具に取り付けられている安定器に主に絶縁油として使用されています。
PCBの特徴は水に溶けにくい、沸点が高い・熱で分解しにくい・不燃性・電気絶縁性が高いとされています。また人間への主な害は脂肪に溶けやすいという性質から、慢性的な摂取により体内に蓄積すると、全身倦怠感・しびれ感・食欲不振・吹き出物・色素沈着・目ヤニなどの皮膚症状が多様にあります。
これらの毒性が明らかになり1972年(昭和47年)に製造が中止になりました。
平成13年6月22日にPCB特措法(ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法)が公布されました。高濃度PCB廃棄物の処理期間は2024年10月現在、すでに終了しました。低濃度PCB廃棄物の処理期限は2027年(令和9年)3月31日まで となります。
低濃度PCB汚染物の処理先は無害化処理認定施設(PCBに関する特別産業廃棄物処理の許可施設)になります。処理委託する際は、変圧器・コンデンサー、こちらの二つは分析業者にて分析が必要となります。安定器はメーカー発行の証明書が必要となります。